ff 診察室こぼれ話
5月、新緑の美しさに惹かれて野外でのレジャーや旅行が楽しめる季節になりました。同時に虫たちも活発に活動を始め、特に毛虫に遭遇する機会が増えます。今月は毛虫による虫刺されのお話をします。
毛虫の一部には、身体に有毒な毛(毒針毛:どくしんもう 、毒棘:どくきょく)を持つものがあり、これらに直接触ったり、風で飛ばされてきた毛に触れたりすることで、皮膚に痛みやかゆみを伴う湿疹が現れることがあります。
毛虫の有毒毛に触れた部位を中心に、皮膚にピリピリとした痛みや赤み、蕁麻疹のようなブツブツが出現します。毛虫による皮膚炎は、首筋や腕など、衣服で覆っていない部分を中心に発生するのが特徴です。
毛虫の有毒毛には、一本一本が小さく、密集して生える「毒針毛」と身体の表面に鋭い棘として出ている「毒棘」の2種類があり、どちらに触れたかによって症状の出方に違いがあります。毒針毛を持つ毛虫に刺された場合は、刺された直後は無症状であることがほとんどで、数時間たってから皮膚に炎症が起き、赤みや腫れ・ひどいかゆみなどの症状が出ます。患部を掻いたり擦ったりすると、毒針毛が他の部位に広がって、広範囲に皮膚症状が出ることがあります。一方、毒棘を持つ毛虫に刺された場合は、刺さった瞬間に激しい痛みを感じるのが特徴です。ただし、症状の出方には個人差があります。
毛虫に刺されたら、患部を掻いたりしないようにしましょう。掻いたり、擦ったりすることで、毛虫の毒毛が他の部位に移動して症状が広がり、悪化します。刺されたことに気付いたら、患部に素手で触れないように気をつけながら、ガムテープなどの粘着テープを使って、付着した毒毛を取り除きましょう。流水と石鹸で患部をよく洗い流すのもよいでしょう。毛虫による皮膚炎は、かゆみや炎症が強く、掻くことによって悪化しやすいため、毒毛を取り除いたらステロイド外用剤を塗ります。ステロイド剤はその強さによって5段階に分けられますが、この場合は比較的強いものを処方します(乳幼児など、これにあてはまらない場合もあります)。そして同時に、抗アレルギー薬も内服します。
治療を始めて5~6日しても症状が改善しない、または悪化している時は再度医療機関を受診しましょう。乳幼児が毛虫に刺された場合は、大人に比べて症状が強く出る傾向があるうえに、我慢することができずに患部を掻いてしまって、悪化させてしまう場合もあるため、注意が必要です。(ヒフノコトサイトから参照)
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