ff 診察室こぼれ話
血圧脈波検査という検査を聞かれたことがあるでしょうか。当院でも血液検査、心電図検査の時、同時にさせていただくことが多い検査です。
検査時はベッドにあおむけになり、両腕と両足に血圧を測るときに腕につける血圧計を巻きます。脈波と血圧を測定すると同時に心電図と心音図も記録し、心臓の拍動する周期と両腕・両足首の脈波を調べる検査です。血圧測定の時より少しきつめにように締め付けられていきますが、5 分程度で済む検査です。
脈波とは脈圧の波のことで、心臓が血液を送り出す際に発生する動脈の内圧変化による血管伝播波のことです。1 回の心臓収縮によって特定の血液量が全身へと送り出されるのですが、その時に送り出された血液によって動脈が大きくなり、内圧が上昇します。この内圧差が血管内を次々に伝播していって、血液が全身へと押し出されていきます。
検査ではこの脈波を計測してCAVI とABI という2 つの指標を調べます。CAVICAVI(心臓足首血管指数)は動脈の硬さを調べる検査で、大動脈を含む心臓から足首までの動脈硬化度を調べます。いわゆる血管年齢と呼ばれるものです。血液が流れるときの血圧の変化をみて、血液を送り出すポンプ機能が十分に働いているか、つまり動脈が硬くなっていないかどうかを見ます。動脈は心臓が血液を押し出すときの圧力を吸収できる丈夫な構造になっていますが、加齢や肥満・脂質代謝異常・高血圧・高血糖などにより動脈の柔軟性が失われて硬くなる、これが動脈硬化です。CAVI は動脈硬化が進行するほど高い値となります。 ABI ABI(足関節上腕血圧比)は動脈の詰まりの程度を表していて、上腕と足首の血圧から算出されます。足首の最高血圧÷上腕の血圧という計算式で求められます。この値が低くなるにしたがって、下肢動脈の狭窄や閉塞が疑われます。末梢動脈疾患で下肢の血圧が低下していれば、値は低下します。0.9 以下であればその疾患が疑われます。末梢動脈疾患は、心血管疾患や脳血管疾患などとの合併していることが多く、早期発見が重要です。 この検査では上腕と足首の血圧を測定するので、厚手の服や四肢を締め付けるような上着・下着は好ましくありません。検査の際は薄着になれるようご準備ください。当院では心電図検査と同じ機器で検査ができるので、簡単に検査が可能です。
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今年は夏にインフルエンザがはやるという、今まで考えられなかったようなことが起こりました。そして気温が10 度以下になるといよいよいつものようにインフルエンザの流行が始まります。この秋冬には、夏に流行ったA 型インフルエンザとは違う型のA 型がはやりだしているようです。一度罹患したからと油断は禁物です。予防接種を早めに済ませ、手洗いうがいを心がけましょう。 当院の年末年始のお休みは以下の通りです。(予定) 有馬温泉へ行ってきました。ランチをいただく半日コースでしたが、こんな近場で美味しいご飯に温泉を堪能でき、満足でした。また気軽に行きたいと思います。
