ff 診察室こぼれ話
就寝後頻回にトイレに起きることを「夜間頻尿」と言います。夜間頻尿に悩む方の割合は年齢が上がるにつれ多くなり、60 代以上で夜間、トイレに起きているとされる割合は、なんと77~8 割。よく眠れたという満足感が得られなかったり、昼間眠気に襲われたりと、毎日の生活の質に大きな影響を与えます。 高齢の方では夜間、トイレに行く際に転倒を起こしやすく、転倒は骨折・寝たきりにつながる可能性もあります。夜間頻尿は、その後の健康寿命に大きな影響を与えることがあるのです。 一方、東北大学の研究チームによる5 年間にわたる追跡調査では、70 歳以上の方で夜間、トイレに2 回以上起きる人は1 回以下の人に比べて、骨折を起こす割合が2 倍、死亡率が1.6 倍になるというショッキングな結果も報告されています。 また、熟睡できないことが引き金となり、不眠症や抑うつ状態を引き起こすリスクもあります。 夜間頻尿のタイプは①水分の取りすぎが原因の場合。水分だけで1 日に1.5 リットル以上とっているなど。②夜間多尿のタイプで、夜に3 回以上トイレに行き、昼と同じくらいの尿量がある場合③畜尿障害のタイプで、膀胱の容量が小さく、膀胱内に尿をためることができず、朝から夜まで8 回以上の排尿があるタイプなどがあります。3 つの原因が2 つ以上あることもあり、それ以外で夜間頻尿になることもあります。自分がどのタイプにあたるかをチェックしてみましょう。
夜中にぐっすり眠って朝すっきりと起きる生活は、これからの人生を健康に過ごすカギとなります。セルフケアで改善することもありますが、夜間に起きる回数が多く、日常生活に支障をきたすほどであれば、早めの受診をおすすめします。つらい、困っているとご本人が感じたら、夜間頻尿の治療対象となります。毎日のことですので、遠慮なく受診、ご相談ください。 また、すぐに受診すべき危険な状態もあります。 頻尿で血尿が出る場合は、がんや尿路結石症の可能性があり、放置することで病気が進行してしまう可能性があります。下腹部や泌尿器に痛みのある場合は、細菌感染などを起こしている可能性があります。これらの場合は早めに泌尿器 科を受診してください。 (日本泌尿器科学会のホームページを参照)
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夏季休診の間に、リフォームをしました。ずっと気になっていたのが、待合室の狭さ、照明の暗さ、ソファの座り心地、スリッパに履き替える手間、壁紙の劣化、泌尿器科外来の場所・・でした。それらを一気に変えましたのでかなり雰囲気も変わり驚かれたり、戸惑われる方がたくさんおられます。「きれいになったね~」「広くなったね~」とおっしゃっていただけるのが何よりうれしいです。また感想をお聞かせください。 夜間頻尿、「夜中に何回も起きる」とおっしゃる方が意外と多いと感じます。検査をしてお薬で治療ができますので、土曜日の泌尿器科を受診してください。 お盆休みの唯一の楽しみにしていた徳島の阿波踊り。行く予定日の前日は台風接近の大雨の中でも行われました。観覧チケットを購入したものの明石海峡大橋も通行止め状態で行けなかったら払い戻しもしてもらえないしどうしようかとやきもきしました。結果、さすがに当日は台風により中止となり、払い戻しも受けることができました。こうして夏は去っていきました。
