ff 診察室こぼれ話
粉瘤ふんりゅう とは、何らかの理由により皮膚に袋状の構造物ができてしまい、袋の中に 剥がれ落ちた 角質や皮脂がたまって徐々に大きくなってしまったものです。良性の皮膚腫瘍の一種で、アテローム、表皮嚢腫 のうしゅ とも呼ばれます。さらに細菌が侵入して化膿してしまうと患部が腫れて赤くなり、痛みを引き起こすこともあります(炎症性粉瘤)。
治療は主に、手術による腫瘍の切除です。良性腫瘍なので治療を受けなくてもあまり問題はありませんが、化膿 して膿が流れ出る こともあるので早い段階で治療を した方が 負担の少ない治療法を選択できます。
ほとんどの粉瘤が発生する 原因は分かっていないのが現状です。手のひら、足の裏にできる粉瘤の場合、けがやいぼができるウイルスへの感染をきっかけに発生することもあると考えられています。しかし、これらも原因の一部で決定的なものが分かっているわけではありません。
粉瘤は、全身のどこの皮膚にも発症します。多くの場合、皮膚 が盛り上がっ たやわらかいしこりとして現れます。自然となくな っていくこともありますが、基本的には自然治癒はあまりありま せん。ふくらんだしこりの中央の開口部が黒い点としてみえるこ とがあり、強く圧迫されて開口部が破れた場合、不快な臭いのす る角質が排出されることがあります。内部の角質が増えるにつれ て少しずつ大きくなり、ときには数 cm以上になることもありま す。
炎症を起こしていない粉瘤の場合、手術で腫瘍を取り除きます。一般的な治療では、局所麻酔の注射をして切開し、 内容物と 腫瘍の袋を取りだして縫合します 。比較的簡易な手術です。炎症性粉瘤の場合は、軽ければ抗生剤や抗炎症剤を服用して炎症が収まるのを待ってから摘出します。感染度が高いときは切開してたまった膿を出した後、軟膏を塗って開放治療をし、傷が落ち着いてから袋を摘出します。 必要に応じて抗菌薬・痛み止めの内服を行います。その後、残った腫瘍の範囲および傷の状況に応じて手術や追加の治療が行われます。
当院では、土曜日の午前中に泌尿器科の医師が粉瘤手術をしています。ご予約をしていただくと診療がスムーズになります。ご不明なことがありま したら受付でお声がけください。(Medical Noteを 参照)
pdf版はこちらからあれこれ情報版
コロナ感染症がまた流行しています。 第何波になるでし ょうか。テレビで「今日の感染者数」として発表される ことがなくなったので、流行っていないように思われがちです。 家族間で罹患することが多く、比較的軽症という印象を受けます。
当院の夏季休暇は 8 月 1 1 日 金・祝)から 16 日 水 です。 17 日(木)から平常通り診察いたし ます。 変更があれば院内に掲示し、ホームページにも掲載します。
この春、ヒメダカを 10 匹購入し、自宅で飼育してい ます 。 6 月に入って、次々に卵を産み、赤ちゃんメダ カがどんどん増えています。もし「飼ってみようかな・・」と思 われる方がおられたら 少しずつ引き取っていただけると助かりま す。お気軽に お声がけください。よろしくお願いいたします。
認知症検診は月、火、金曜の午前 10 時から 11 時まで に来院 して ください。問診票を事前に取りに来て いた だき、 お家でゆっくり 記入 して受診時にご持参ください。
