ff 診察室こぼれ話
前立腺という臓器について書きます。前立腺といってもどこにあるのか簡単には思いつかないのではないでしょうか。前立腺は膀胱のすぐ下にあるクルミぐらいの大きさ(成人で約 20 グラム)の臓器で、精嚢(せいのう)と一緒に精液をつくる役目を果たしています。そして、この真ん中を通っているのが尿道です。また前立腺は膀胱の出口の開け閉めにかかわり、排尿のコントロールにも関係しています。 一般的に男性は年をとっ てくると、若い頃に比べて尿が出にくくなります。その原因の中で 多いのが、前立腺肥大症です。前立腺が大きくなると、内側の尿道を圧迫したり、前立腺の筋肉が過剰に収縮して尿道が圧迫されるために、尿が出にくくなるなどの排尿障害があらわれるようになります。
そのすべての人が治療を必要とする症状があるわけではありません。治療が必要な割合は 4 分の 1 程度と言われています。 前立腺 が肥大 する原因は完全に 解明されていませんが、男性ホルモンの働きが関与していることはわかっています。
症状は、尿の出が悪いなどの排尿症状、前立腺が大きくなり膀胱を圧迫し膀胱の容量が 小さくなるので、トイレに何回も行く頻尿などの症状、また排尿後にすっきりしない残尿感が見られたりします。
前立腺肥大症による排尿障害を長い間放っておくと、肥大が進み、膀胱に残る尿の量が増え、感染や腎不全などの病気を引き起こすことがあります。症状があらわれたら自己判断せずに、医師に相談しましょう。
前立腺肥大症と同じく、前立腺がんも 年齢とともに増えてくる 病気です。 日本人の前立腺がんによる 死亡数 の 増加率は、すべて のがんの中で、 高い、増え方の激しいがんだと言えます。 前立腺 がんの症状は前立腺肥大症と同じような症状で、前立腺がん特有 の症状はありません。診断は直腸診、エコー検査、血液検査で PSA (前立腺特異抗原)を測定します。 PSA は、体の中にもともと存 在する成分で、健康な状態でも前立腺でつくられています。しか し、前立腺がんがあると PSA の血液中の量が急激に増えてくる ので、前立腺がんの早期発見のために非常に重要な検査です。血 液検査だけで測定できるので、前立腺がんの集団検診でも用いら れ、がんの早期発見にも役立ちます。 PSA が 4ng/ml 以 下 であれ ばがんの可能性は低く、 10.1ng/ml 以上 であれば がんがあること が疑われます。高い場合は数百 ng/ml という数値が出ることもあ ります。 一度は検査されることをお勧めします。
(さ くまクリニック 泌尿器科から参照)
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今年のお正月は少し寒かったですが、とても穏やかで した。今年もみなさまの健康を応援できる児島医院であり たいと願っております。よろしくお願いいたします。
我が家の黒柴は今年 2 月に 18 歳になります。若いう ちは人になつくことがなく、番犬として家を守ってくれて いました。近ごろ足の筋力が弱り、目が緑内障、歯が歯周 病、腎機能が悪く腎臓食・・・とめっきり弱ってきました。 人が横を通っても知らん顔。 もう少し頑張ってほしいけ ど・・。
