ff 診察室こぼれ話

高齢者・幼児・基礎疾患のある方へ
インフルエンザ予防接種の重要性

2024 年の年末ころから2025 年にかけて、季節性インフルエンザが流行しています。インフルエンザはインフルエンザウイルスが鼻腔、咽頭、喉頭および肺に感染して引き起こされる伝染性の呼吸器疾患です。65 歳以上の高齢者、幼児、基礎疾患のある人など、一部の人は重篤なインフルエンザの合併症のリスクが高くなります。そのため、インフルエンザワクチンの接種が必要となります。

ワクチン接種による免疫防御力は接種後2 週間後から効果が発現し、5 カ月間ほど持続します。その後は時間経過とともに低下します。ですので、ちょうどインフルエンザが流行する年末ごろにワクチンの効果が発揮されるように10月~11月ごろにワクチン接種することをおすすめします。

年毎に流行するインフルエンザウイルスの型が異なるので、ワクチンは毎年、世界保健機関(WHO)および米国疾病予防管理センター(CDC)の勧告に基づき、次に流行するのが予想されるウイルスが含まれるように製造されます。

インフルエンザウイルスには、大きく分けてA 型とB 型の2種類があり、インフルエンザワクチンはA 型株の2 種類、B 型株の2 種類の合計4 種類のウイルス株で構成された4 価ワクチンとなっています。

インフルエンザワクチンの接種によって、医療機関の受診が減少、入院する割合の低下、死亡の予防効果があると推定されています。

海外のデータですが、インフルエンザで入院した成人のうち、ワクチン接種した患者は、未接種の患者に比較して、集中治療室に入室する可能性が59%低いことや、入院日数も4 日間短くなったという報告もあります。

一方、妊娠中の女性にとってもインフルエンザワクチン接種は有益で、接種によって妊婦がインフルエンザで入院するリスクが平均40%減少したという報告が米国でなされました。

ワクチンは母体で産生された抗体が胎盤を通して胎児に移行するので、生後6 か月までの乳児のインフルエンザ罹患率が減少するという報告もあります。このように妊娠中のインフルエンザの予防接種は妊婦のみならず、乳児が生後数カ月間、インフルエンザから守られることが示されています。

ワクチンを接種していてもインフルエンザに罹患する人もおられますが、それでも重症化する可能性が低いので、接種は有効だといわれています。
(厚労省のホームページ、総合診療(医学書院)を参照)

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